GTD コンクワーラー ドライバーを測定・解析

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GTD コンクワーラー ドライバーを測定調査

広島市安佐北区のゴルフ工房 スルーザグリーンです。

GTDのドライバー『Conqueror(コンクワーラー)』のヘッドを測定する機会がありましたのでレポートします。

GTD コンクワーラー

GTD コンクワーラー


メーカーの開発コンセプト

ジョージ武井が語る “開発コンセプト”

これは、まさにGTDユーザーや選手たちがコンクワーラー(覇者)となる為に開発したドライバーです。
これまでのドライバーの開発においては「球が捕まるためにどうすべきか」「前に前にボールが進む低スピンの球にするためにはどうすべきか」「スピン量を増やさずに楽に球を上げるにはどうすべきか」など、それらの課題に対して、主にどれか1つに強くフォーカスして設計や試行錯誤を繰り返してきたところがありました。
特に飛距離は大事ですので、低スピンの棒球を生み出すためにたくさんの時間を割いてきました。

ただ、重心距離を調整すれば低スピンの棒球にはできるけれど、その中で犠牲になるような問題や葛藤が開発段階で多くあったことも事実です。
何よりも音(打球音)。
今回のテーマは普通に捕まり、強い直進性と打感、さらには音にもこだわりました。
つまり地クラブに求められる「全て」にこだわり、過去の直近3モデルの「いいとこ取り」をしようと思ったわけです。

飛距離はヘッドでなしうるには限界があります。

しかし素材変更とヘッド重心のマッチングと慣性モーメントの調和、さらにシャフトマッチングが合えば、今までより一段階進化した打球が生み出せる。
それが今回のヘッドのコンセプトであり、秘策です。
クラウンには455プラスドライバーで使用したβチタン。
フェースには新素材のZA0158。
この組み合わせと重心高設定で良き結果を生む事が出来ました。

メーカーサイトより引用しました。
GTDのメーカーサイト コンクワーラーのページはこちら→「GTD Conqueror Driver」


測定してみる

モデル:GTD コンクワーラー

GTD コンクワーラー 重心位置

GTD コンクワーラー 重心位置

ヘッド重量:198g
表示ロフト:10度(メーカー公表値)
リアルロフト:11度
ライ角:58.5度
FA:CL0.2度
GL:38.9mm
GD:32.5mm
FP:19.5mm
GH2:20mm
GA:16度

スリーブポジション:STD
ウェイト:4g / 4g


測定から見える特徴

リアルロフトはメーカー公表値は10度ですが、今回測定した個体では11度でした。
そして、奥行きのあるシャローなヘッドの見た目によらず重心深度が浅い。


重心深度から

  • リアルロフト:11度
  • 重心深度(GD):32.5mm

11度とロフト角度はあるものの、重心深度が浅いため、ヘッドスピードが42m/s以下の方で弾道の高く無い方は、十分に球が上り切らずキャリーが伸びにくくなる可能性があります。

  • ランの割合が多い
  • 弾道が低い
  • ドロップが見られる

こんな場合は、スリーブのポジションを『 +1 』にしてインパクト時のロフトを増やして使用することをお勧めします。


『+1』ポジションのススメ

平均的なヘッドスピードのゴルファーのドライバーの打ち出し角度は、物理的な理想値と比べてかなり低めです。
ヘッドスピードが40m/s前後の場合、ロフト角度は12度以上あった方が理想値に近い弾道を得られることが多々あります。

  • 3wまたは5wでのティーショットとドライバーの飛距離があまり差が無い。
  • 計測器で測定すると打ち出し角度(上下)が12〜15度ぐらいである。
  • トータルの距離の内ランが占める割合が10%以上ある。
  • ミニドライバー(11.5度〜13.5度)で打った方が飛ぶ。

「ロフト角度を増やすと、バックスピン量も比例して増えてしまう」
打ち出し角度が低くても、バックスピン量が適正範囲になるロフト角度を採用している方は、GTD コンクワーラーを試してみる価値があると思います。

『+1』ポジションでリアルロフト12度ををテストしてみましょう。


重心角から

  • 重心深度(GD):32.5mm
  • 重心角(GA):16度
GTD コンクワーラー 重心角

GTD コンクワーラー 重心角

重心深度が浅いため重心角が小さいことも特徴の一つです。
旋回の割合の多いスイングで、

  • ややつかまり過ぎが気になる方
  • フェース面でボールを叩くイメージが強い方

これらの方には、ヘッドの性格が好相性で高い評価を得ています。


ソールのウェイトポート トゥ側

ソールに2箇所ウェイトポートがあります。
トゥ側のウェイトポートは、シャフト延長線上とソールの重心点とを繋いだ線に非常に近い位置にあります。
6gや8gのウェイトと交換しても、重心の深さはあまり影響を受けないと考えられます。

重心距離は重量を増すと、長くなる方向へ僅かながら動くと考えられます。

  • ヒール側のウェイトを軽く
  • トゥ側のウェイトを重たく
  • スリーブポジションをアップライトへ

複合的にセッティングすると、「回転」動作の割合が多い方でも、つかまりが過剰にならず安定した方向性を得ることができそうです。


ソールのウェイトポート ヒール側

ソールの重心点の位置で見ても、フェース長のセンターよりもヒール寄りに位置しているのがわかります。
重心距離がヘッドの見た目よりも短いタイプだと考えられます。

GTD コンクワーラー 重心距離

GTD コンクワーラー 重心距離

ソールのウェイトポートのヒール側を重たくするセッティングは、あまり行われることは無いかと思われます。


GTD コンクワーラー フェース

GTD コンクワーラー

フェースはトゥヒール方向へ長く、アドレス時の見え方もヘッドの奥行きがある形状のため、見た目は芯が広く、多めにスピン量が掛かる優しく安定した高弾道設計に見えますが、

実際は、コントロール性に優れ、スピン量の少ない棒球を狙ったヘッドと言えそうです。
リアルロフトが大きめに設定されているため、高めの打ち出し角度が得やすい。


相性の良いゴルファーは?

  • やや低いとは思いながらもバックスピンが過剰に掛かった弾道が気になっている方
  • 高く打ち出せた時に限ってスピン量も多くなってしまう方
  • フェース面への意識が強く、ドライバーでも上から打ってしまいやすい方
  • 平均的なスイングスピードで、ややつかまりの強い方
  • ミニドライバーの11.5°を使用中で、ドライバーと飛距離差があまり無い方

『+1』ポジションのススメの章と重複しますが、このようなロフト不足でスピンはやや多めにはオススメです。


まとめ

GTD「コンクワーラー」ドライバーは、素材・構造・打感・音に至るまで、地クラブの理想を追求したメーカー自信のモデルです。
測定結果から見えてきた特性は、スピン量や打ち出し角の最適化にも配慮された設計思想の表れ。

「高打ち出し・低スピン」
知っているけど実現しにくい高効率で理想の弾道をしっかりと狙ったモデルと言えます。
もちろん、誰にでも合うというモデルではありませんが、
スリーブ調整やウェイトセッティングによって、幅広いスイングタイプに対応できる柔軟性も魅力です。

ご自身のスイング傾向に合わせて、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。


角度調整スリーブの互換性について

お問い合わせの多いスリーブの互換性について
コンクワーラーは、GTD MAX以外のGTDドライバーとスリーブの互換性があります。


ゴルフパフォーマンス スタジオ
THROUGH THE GREEN(スルーザグリーン)
〒731-0201
広島市安佐北区大林3丁目14-22-1F

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