トルク1度でソフト?BGTのスタビリティ ワン(STABILITY TOUR SPEC ONE)パターシャフトってどうなってる?

STABILITY TOUR SPEC ONE シャフト
STABILITY TOUR SPEC ONE
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トルク1度でソフト?BGTのスタビリティ ワン パターシャフトってどうなってる?

広島市安佐北区のゴルフスタジオ スルーザグリーンです。
BGTのスタビリティーパターシャフトといえば、カーボンとスチールの2ピース構造のシャフト。

(実際は3ピースのシャフトですが)

スタビリティシャフトについての記事はコチラ→『スタビリティ パターシャフトのメリットと相性』

そのスタビリティシリーズにフルカーボンのパターシャフトが追加発売になりました。

STABILITY TOUR SPEC ONE

STABILITY TOUR SPEC ONE


どんなシャフトか?

スペック表の表記だけ見ると

  • トルク:1度
  • フレックス:Ultra Stiff(超剛性)

すごく硬そう、、、

なのに「最もソフトなフィーリングを持つ」とは不思議です。


ルックスは

見た目は一見すると一般的なブラックのカーボンシャフトのような印象。
”伝統的なツアーテーパーの形状”と説明されているように、
「バット側からチップ側に向けて細くなる」パッと見は普通のカーボンシャフト。

BGT STABILITY TOURのロゴペイントもブラックアウトされて控えめ。
ONEはホワイトでプリントされています。
バット側は、この「ONE」のロゴのところまで光沢のある仕上げで、
「ONE」のロゴのところからマットな仕上げになっています。


密かに

バット径は60サイズ 15.4mm径。
調べていくと、バット側から12インチはパラレル(細くならず平行)になっていました。
いかにもスタビリティーシャフトぽい。

バット側のパラレル長

バット側のパラレル長

今回作成した試打クラブのように、一般的なブレードのクランクネックタイプでは、
34インチにカットすると、パラレル部分がちょうど両手で握る位置にあたります。
32インチ以下では、下の手は少しテーパー部分に掛かると思われます。

センターシャフトなどに多いヘッドに直挿しのタイプの場合は、31〜36インチまでグリップはパラレル部分に取り付けるようになります。
グリップの形状の選択や下巻きテープの巻き方に影響があります。


剛性設計は?

スタビリティONE剛性設計

スタビリティONE剛性設計

手元のパラレル部分がハッキリと剛性設計でも出てますね。
しっかりした手元と比べ、中央部は柔らかめ。
中から先はなだらかで素直そうな感じです。


剛性設計を比較

他のモデルと比較することで特徴が明確になります。

他パターシャフト4本と比較して見ます。
NS-TIP4は一般的なパター用のスチールシャフトと見て良いと思います。

スタビリティONE剛性設計比較

スタビリティONE剛性設計比較

先は単体で見ると手元の高い剛性によって柔らかそうに見えていましたが、
比較すると中央部が柔らかいだけで、他はしっかりしている事が分かります。

スタビリティ ワン チップ

スタビリティ ワン チップ

みっちり詰まっていて、「先端は動きを抑えたい!」という設計が見えます。
LA GolfのPシリーズ TPZ135と同じレベルの剛性。
先端は動きが少ないので、「正確に当てる」「再現性を上げる」は狙えそう。

スタビリティ ワン バット

スタビリティ ワン バット

バット側もシャフトの厚さは十分。
グリップを握ると「しっかり感」が手に伝わってきそう。

振動数計のクランプ部分の先から中に向けて柔らかく設計されているので、振動数は出なさそう。
なので、

  • 「ネックの長いパターに」
  • 「31インチ以下に」

などパラレル部分が手に掛るような取り付け方は、設計に沿わないと思われます。
こんな感じが予測されます。


まとめると

「トルクが1度」で「超剛性」「非常に硬く」「スムーズで安定したストロークへ」そしてシリーズ内で「最も柔らかいフィーリング」
書いてあることそのままと言えば、そのままですが。
全体で見ると、一見矛盾した性能が1本に同居しているようにも見えます。

  • 確かに捻れ(トルク)は少ない。
  • 先と元の両端が硬い。
  • 一気に動かず、粘ってゆったりと戻る設計で安定する。
  • カーボン素材そのもにも振動を減衰吸収する性質があり、中央部の剛性の谷が柔らかいフィーリングを生む。

こうやって見ると矛盾していない事が分かった。


このシャフトが合う人・合わない人

積極的にロフトを付ける方向へ動かないため、以下のタイプには効果がありそう。

  • ゆったりとしたテンポで打ち急ぎたくない。
  • ボールの位置が左よりでロフトが付きすぎてスキッドしやすい方。
  • インパクトがハンドレイトでロフトが付きすぎている。
  • フェースの下部でインパクトしている。

反対に以下のタイプは扱いが難しそう。

  • ストロークのテンポが早く、そのテンポについてくるシャフトを求める人。
  • インパクトがハンドファーストでロフトが不足している。
  • フェースの上部(高い位置)でインパクトしている。

試打クラブスペック

スタビリティ ワン カット後重量

スタビリティ ワン カット後重量

BGT STABILITY TOUR SPEC ONE パターシャフト

  • 番手:パター
  • ヘッド重量:357g(ブレードタイプ クランクネック)
  • シャフト:スタビリティ ツアー スペック ワン 370Tip
  • フレックス:なし
  • シャフト装着前重量:115.7g
  • シャフト装着重量:93.9g
  • グリップ:エリートグリップ RS74
  • グリップ重量:73.5g
  • 長さ:34インチC
  • 重量:527g
  • スイングウェイト:D4
  • 振動数:343cpm
  • 換算フレックス:A-R

シャフトの装着重量は、一般的なパター用のスチールシャフトと同じぐらいの重量。
カーボンシャフト特有のカウンターバランス感がなく、スチールシャフトと同様のバランスで仕上がります。

振動数は一般的なスチールシャフトと同じぐらい。
硬さは変えずにトルクのみを絞ったという設計。


実際にテストしてみて

個人差ありますので、あくまで感想程度です。

  • 構えてみて、シャフトの中央辺りは、やや細く見える。
  • ブラック仕上げのヘッド・ラインなどがブラックのヘッドやグリップと合わせるとカッコいいです。
  • 「ONE」ロゴ下のからのマット仕上げにより、光の反射が抑えられ、アドレスに集中しやすくなります。

 

  • アドレスした位置にインパクトさせやすい(向きの再現性が高い)
  • ロフトもアドレスしたイメージに近い角度でインパクト出来る。
  • シャフトが動いている感じはあまりしない。

 

  • 芯を外した際に、「外した」というフィードバックが得られる。(トルクの少なさ)
  • 芯を外した際にも、フェースはスクエアに当たりやすくボールの転がりに捩れが発生しにくい。
  • ソフト?硬くもないが、柔らかさよりも程よくシャキッとした感じ。
  • 先端が動かないので、KBSのONE Stepのようなボールを持ち上げる感じは無い。

 

  • スイングウェイトが出ることで、ヘッドの存在を自然に感じやすくなっています。
  • ストロークのテンポを上げても、澱み無く付いてくる。
  • くびれや盛り上げりの無い寸胴グリップと相性が良い。

試打クラブのご用意は整っております。


まとめ

スタビリティ ワンは、トルク1度の超低トルクながら、柔らかく感じる独自設計が特徴。

「ネジレず」に「シナる」。

「シャフトの一つの最終地点」と言っても良い設計思想によって生み出された新世代のパターシャフトと言えるでしょう。

パッティングの再現性を向上させたい方は、ぜひ試打で体感ください。


ゴルフパフォーマンス スタジオ
THROUGH THE GREEN(スルーザグリーン)
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