24ベンタスブルーとVENTUS TR Blueを比較してみる

24ベンタス ブルーを比較 シャフト
24ベンタス ブルーを比較
Pocket
LINEで送る

24ベンタスブルーとVENTUS TR Blueを比較してみる

新しい24ベンタスブルー(24 VENTUS BLUE)が4月9日に発売になります。

広島市安佐北区のゴルフ工房 スルーザグリーンでは、この新しいシャフトと前作のTRブルーとの比較しながらどんなシャフトなのかを見ていきます。

  • どんなシャフトなのか?
  • 前作のTR ブルーと比較してどうか?
  • 剛性設計は?
  • 振動数・シャフト重量など
  • 誰に合うの?

こんな感じで詳しく見ていきましょう。

24VENTUS_Blue

24VENTUS_Blue

最初に気になるのは、『50g台と60g台の剛性設計がまた大幅に違うのか?』と言うこと。

まだお読みになられていない方はコチラもご覧ください。
→『ベンタスTRブラックは5-Sと6-Sで大違い!振動数で比べてしまうと後悔?』


24ベンタスブルーってどんなシャフトか?

名称についてこれまでの傾向から予想していましたが、

  • VENTUS TR2 Blueなのか?
  • VENTUS Evo Blue?
  • VENTUS2 Blue?

色々思っていましたが、24 VENTUS Blueでしたね。


フジクラのメーカーサイトには

24 VENTUS BLUEの商品情報が公開されています。

コチラ→『4/9発売!24 VENTUS BLUE(24ベンタスブルー)製品ページを公開致しました。』

”2018年の発売以来、トッププロをはじめとする多くのゴルファーに支持されてきたVENTUSがアップグレード。
24 VENTUS BLUEは最新のVeloCore Plusテクノロジーを搭載し、フィーリング、安定性、スピードの向上に成功しました。
スイング中やインパクト時の軌道をより安定させ、優れたボールコンタクトを実現します。”

VELOCORE+

VELOCORE+

メーカーさんのお話で最初に言われたのは、
「TRの後継ではなく、初代ベンタスの後継です。」

これが意味するところは?


ルックスは?

TRシリーズはグロス(艶ツヤ)のある仕上げと、手元側の部分に最外のカーボン層がクリア仕上げで透けて見えるのが特徴でした。
24ベンタスブルーは今回マット仕上げになっています。

ブルーはTR ブルーから、更にライトなブルーになりました。

24ベンタス ブルーコスメ

24ベンタス ブルーコスメ

シルバーのラインプリント部分は、TRシリーズはバイアス(斜め)に織られた凹凸がデザインされていました。
24 ベンタス ブルーはバイサイド(横向き)に織られた凹凸がデザインされています。

カーボンシートの研磨前の模様が浮き出ているかのようなデザインです。


バット部をチェック

最早、当店では恒例の行事のバット部のチェックです。
先行して届いている試打用の「5-S」と「6-S」を比較します。

24ベンタス ブルーのバット部

24ベンタス ブルーのバット部

流石に5-Sの方が厚みがやや薄いものの、TRの時のような差は見受けられません。
手元側の剛性設計が近い予感がします。

カタログにはバット部から150mmの箇所の太さが記載されています。

BL = 24ベンタスブルーのカタログ表記記号
※24 Blue = 24 Ventus Blue

重量帯 フレックス Butt径
24 Blue 5 R / S / X 15.45mm
24 Blue 6 S / X 15.40mm
24 Blue 7 S 15.40mm
24 Blue 7 X 15.50mm

24 Blue 7(70g台)のSとXで、Xの方が太いのは

  • 多少剛性設計が異なるのか?
  • フレックス分剛性を上げるために太いのか?

今回は70g台を用意しておりませんので、また機会があれば。

 

24 Blue 5(50g台)とBL6(50g台)で太さが異なっています。
これは軽量化による剛性不足を補うための設計だととのこと。

TR Blueは50g台だけ手元部分の剛性ががガクンと落ちていましたが、モデル内で剛性設計が揃えられた様に見受けられます。
ということは、24 Blue 5(50g台)と24 Blue 6(60g台)の剛性設計が同じなのかも?

 

50g台のButtから150mmの部分の太さを歴代と比較すると

  • 初代VENTUS 5< TR Blue 524 VENTUS Blue 5 となります。

これまでのVENTUSは、50g台の手元が60g台70台と比較して、
「別物?」というぐらい手元の剛性を低く設計されていました。

ベンタスTRブラックは5-Sと6-Sで大違い!振動数で比べてしまうと後悔?
ベンタスTRブラックは5-Sと6-Sで大違い!購入前に知っておきたいこと。広島市安佐北区のゴルフスタジオ スルーザグリーンです。前回は「Ventus TR BlackとVentus Black」の違いについてでした。ベンタス ブラックを使用...

チップ部をチェック

続いてチップ部(先端)のチェックです。

24ベンタスのチップ部

24ベンタスのチップ部

前情報で先端は硬めの設計と聞いています。

VELOCORE+予想通りしっかりと厚みがあります。
もっともインパクトで力のかかる部分ですので、薄いものはあまりありませんが。


重量をチェック

今回60g台・70g台の重量は、それぞれ65g・75g近辺に設計されています。
メーカーさん的には、いつもそれぞれの重量帯の真ん中あたり(○5g)したいそうです。

50g台は、RとSは58.5g・今回初登場のXは59.0gと少し重めです。
と言っても、TRや初代ベンタスと変わらないのですが。

 

メーカーさんにお聞きしたところ、
「Ventusシリーズに求められる安定性を実現するためには、これ以上軽量化するのは難しかった」
とのことです。


剛性設計をチェック

5-S6-Sを測定しました。

普通に戻ったといえばそれまでですが、5-S6-Sが同じ流れになっています。
TRシリーズは、レッド・ブルー・ブラックの3種類とも50g台と60g〜70g台とで、全く違う剛性設計のシャフトでした。

このグラフのVENTUS TR Blue -SVENTUS TR Blue 6-Xこの違い。
ここで初めて知った方は、ごめんなさい。

 

TR  RED(レッド)も測定した結果、手元側の剛性設計が別物でした。

ご来店いただいた方で、ご興味のある方にのみ限定でお話ししておりましたが、すいません記事しておりませんでした。

24Ventus_Blue剛性比較

24Ventus_Blue剛性比較

今回測定して分かったと特徴をまとめると

  • 24 ベンタス ブルー5-S6-Sは同じ剛性設計で重量違いで一安心
  • TR ブルー5-s24 ベンタス ブルー5-Sは、ほぼ別物。
  • 概ねTR ブルーの方が24 ベンタス ブルーより剛性が高い(50g台の手元を除く)

24ベンタスブルーってこんなシャフトだ。

手元にしなりがあった後は、元中〜先中まで硬め。
先中から先は一段と硬くなる。

  • 切り返しでしなった後は急激な挙動が無い。
  • 正確にヒットさせ、正確にボールを運ぶ。
  • 強固な先端と高弾性素材が左への挙動を抑えながら飛距離も狙う。
  • カラーはライトなブルーになったが、ブルーというより、薄めのブラックのようなシャフト

シャフトカラーのライトなイメージより、しっかりしたハードなスイングに応えてくれるシャフト。


誰に合いそうか?

  • 当店の分類だと、運動Type-B 。
  • 軌道はストレートからアウトサイド方向へインパクトを迎えるタイプで、フック系が出やすい方。
  • 左に行くぐらいなら、プッシュで右へ抜けてくれた方が良い方。
  • ベンタス TRブルーで硬さを感じ「力み」が出ていた方。
  • 初代のベンタス ブルーに飛距離性能を追加したい方。
  • ドローヒッターだが、MAX系の芯の広いヘッドを使用したい方。
  • 打点やスイングが不安定な方。
  • スイングスピードが平均以上のミート率を高めたい方。
  • 上から入って低めの打ち出し&高スピンの方。

適正ヘッドスピードは?

フレンドリーそうなライトブルーカラーで、取り付きやすそうに感じますが、
VELOCORE+によって、先中部分から先までしっかりとした剛性で設計されています。

VELOCOREと比較して、剛性の高い部分を長く延長した設計になっています。
+(プラス)は、この延長を示しています。

 

今後、リリースされるであろうBlackやRedでもVELOCORE+は採用されると思われます。
大型ヘッドのメリットを引き出すこと、飛距離よりも方向性を重視するVENTUSの設計コンセプトを一段上げた設計といえます。

  • 「高くボールを持ち上げて(打ち出し角度を高く)」
  • 「つかまえてスライスを抑制」

この2つの動きはあまり期待できません。

 

ヘッドを抉って(こじって)返しているタイプは、24 VENTUS BLUEを選ばないという選択が正解かも。
店頭のお話でよくする「旋回」ではなく「回転系」のスイングには向かないと考えます。

 

反対により

  • インパクトの再現性を上げたい方
  • 大型ヘッドの寛容性をさらに引き出したい方
  • 打ち出し角度を抑えたい方
  • 重心深度の深いヘッドのつかまり過ぎを抑えたい方

これらをシャフトに望まれる方にオススメです。

 

50g台は特に手元の低い剛性からかなりハードな中央部分のギャップがあります。
「硬く感じると力む」という方は、オーバースペックに注意です。

 

剛性設計から考えて、各フレックスの適正ヘッドスピードは

  • 5-R:41〜43m/s前後
  • 5-S:43〜47m/s前後
  • 5-X:46〜50m/s前後
  • 6-S:45〜48m/s前後
  • 6-X:47〜51m/s前後

スイングのタイプやボールのつかまり・弾道の高さなどは加味しておりませんので、あくまで参考程度に。

インサイドからフック系の方・飛距離に自信ありの方は、安定と更なる自信を手に入れられそうなシャフトです!


シャフト重量と振動数

24 VENTUS Blue(24ベンタスブルー)のシャフト重量と振動数。

今回は剛性設計が揃っているので、振動数で重量違いを比較可能です。

フレクス 重量 振動数
5-R 58.5g 238cpm
5-S 58.5g 249cpm
5-X 59g 260cpm
6-S 65.5g 256cpm
6-X 66g 268cpm
7-S 75.5g 262cpm
7-X 76g 272cpm

メーカー公表値:

  • 重量はノンカット
  • 振動数は45インチ(ヒールエンド)組み立て時

振動数はおよそ初代のベンタス ブルーと同じ値を示しています。
ベンタス TR ブルーと比較すると、1フレックス程度軟らかい数値を示しています。

※TR ブルーの方が硬い

  • 振動数からも、ベンタス TR ブルー24ベンタス ブルーのテストは1フレックス硬めからされる方が良いと考えられます。

最後に、ここに注意

TR ブルーの6-Sから24ベンタス ブルーの6-Sへの移行

  • TRブルーがやや硬く感じているのなら、スムーズに移行出来そう。

TR ブルーの6-Sから24ベンタスの5-Sへの移行

  • 割とすんなりといきそうです。
  • 5-Xを先にテストする方が良いかも知れません。
  • 今回は50g台(ドライバー)と60g台(Fw)のつながりも心配しなくて良さそうです。

 

TR ブルーの5-Sから24 ベンタス ブルー5-Sへの移行

  • 剛性設計が激変ですので、全然違うシャフトになる感じです。
    手元の剛性が全く異なるため、フィーリング・挙動共に大きく違います。

 

繰り返しになりますが、ベンタス TR ブルー24 ベンタス ブルーの50g台は手元の剛性設計を始め、かなり性格の異なるシャフトになります。
そのため、ベンタス TR ブルー 24 ベンタス ブルーに変更する場合は要注意です。

  • 5-Xがラインナップに追加されました。
    ベンタス TR ブルーから 24 ベンタス ブルーへの移行の場合、同じフレックスの場合1フレックスぐらいソフトになると思っておいて良いと思います。
    それを見越しての5-Xの追加なのかも。

※数値や分析は当店独自のものになります。参考になれば幸いです。


オススメ記事

当ブログで約26,000人が読んでいる、シャフト記事も合わせてご覧ください。→『TENSEI 1K オレンジ とテンセイ CK Proとの違い・特徴と振動数』


今日の注目アイテム

24 VENTUS Blueの各社スリーブ付きの販売が始まっていますね。
今年話題の10Kヘッドと組み合わせることで、メリットを得られる方が増えそうです。
当店でもスリーブへの取り付けや入れ替えを承っております。

 


ゴルフパフォーマンス スタジオ
THROUGH THE GREEN(スルーザグリーン)
〒731-0201
広島市安佐北区大林3丁目14-22-1F

ボソボソとゴルフクラブへの知識欲求を呟いています。
X(旧ツイッター)もフォローお願いします。→TTG Twitter

Pocket
LINEで送る

コメント

タイトルとURLをコピーしました