NS Modus ハイブリッド GOST .350と.370は、どのくらい違う?
広島市安佐北区のゴルフ工房 スルーザグリーンです。
NS モーダスシリーズのハイブリッド(ユーティリティ)用シャフト『GOST(ゴースト)』。
当店ではもうお馴染みのシャフトです。
メーカー日本シャフトさんのサイトはこちら→「NS PRO MODUS3 HYBRID GOST」

ゴースト.350と.370を比較
運動Type-Bの方を中心に、装着することの多いNS Pro Modus3 HYBRID GOST。
スチールシャフトにカーボンを巻き付けた複合素材シャフトです。
名前のGOST(ゴースト)は「Graphite On Steel Technology(グラファイト オン スチール テクノロジー)」の頭文字です。
このシャフト、ユーティリティ用に専用設計されており、先端(Tip)の太さが2種類用意されています。
- .350(9.0mm)
- .370(9.4mm)
違うのは分かっているけど、どのくらい違うのか?
調べてみました。
.350と.370の見分け方

ゴーストの見分け方
まずは、「え?ゴーストって2種類あるの?」という方のために、見分け方から。
ロゴプリント下部、フレックス表記の横に、「.370」「.350」の記載があります。
おそらく、その他の箇所では見分けるの難しいと思います。
特にクラブに既に装着されている状態では、
TIP径の差が0.4mmありますので、
- ノギスでネック直下のシャフト径を測定する。
- Tip径の分かっているアイアンのシャフトと比べてみる。
などで判別することが出来ます。
が、ココのプリントが削れていたりしていない限りは表記見るのが良いでしょう。
Tip側とButt側見ていきます

GostのTip比較
先端のスチール部分が出ている状態は、多少個体差があります。
比較すれば、0.4mmほど片方が太いので、2本を比較すれば分かります。
続いてButt側(手元)を見ていきます。
- 長さは両モデルともに41インチ
- 太さも15.15mmで共通しています。

GOSTのButt部比較
同じ直径で作られていますので、見分けはつきません。
カタログ値のButt径15.15mmという数字だけ見ると細身です。
どこの部分の太さかというと
エンド部分から150mm位置の太さをButt径として表記されていることが通例です。
シルバーのカーボンが巻かれていないスチール部分の径は14.6mmぐらいです。
ので、カタログ値の15.15mmという太さは、カーボンが巻かれている部分の太さですね。
S-41.0とプリントされている部分よりもさらに数cm先寄り(Tip側)の太さになります。
.350と.370の剛性設計の違い

NS Modus GOST .0350と.370の剛性比較
- 赤がGOST .370/S
- 緑がGOST .350/S
手元から中までは、ほぼ変わらない感じ。
だが、先中から先は結構差がある。
性格が違うぐらいの差は十分にある。
- 赤のGOST .370/Sは、運動Type-B向け
- 緑のGOST .350/Sも運動Type-B向けだが、Type-A向けに限りなく近い。
では、なぜ両モデルは違うのか?
ウッド型のユーティリティに入れるように考えられているGOST .350/Sに対して
UTI(アイアン型のユーティリティ)に入れることを考えられているGOST .370/S
クラブ長もGOST .370/Sは、UTIのヘッド重量を加味して設計されています。
- ヘッド重量 :UT < UTI (同じ番手)
同じシャフトの場合、重たいヘッドが装着されると、その分シャフトのしなる量は大きくなります。
それを、同じフィーリングに収めるために「TIP径違い」が作られていると考えられます。
最近、シャフトの話題では定番になってきていますが、この2本を振動数比較するのは、差が出にくいため、あまり意味がありません。
もうお分かりのように、振動数を測定している箇所までは、ほぼ同じ剛性設計がなされているからです。
「フレックスの差」を振動数で比較するのは有意義だと思います。
装着事例:モデル別スペック事例
GOST .350/S
コチラは、あまり装着する機会が少ないでが、装着したクラブのスペックは下記の通りです。
- 番手:#4UT
- ロフト:22度
- ヘッド重量:238g
- シャフト:NS Modus3 ハイブリッド GOST .350
- フレックス:S
- Tipカット:なし
- シャフト装着重量:85g
- グリップ:イオミック2.3
- グリップ重量:50g
- 長さ:39.75インチE
- 重量:376g
- スイングウェイト:D0
- 振動数:310cpm
- 換算フレックス:SX
GOST .370/S
装着したクラブのスペックは下記の通りです。
- 番手:#4UT
- ロフト:22度
- ヘッド重量:240g
- シャフト:NS Modus3 ハイブリッド GOST .370
- フレックス:S
- Tipカット:0.5インチ
- シャフト装着重量:86g
- グリップ:ゴルフプライドCP2 Wrap
- グリップ重量:49g
- 長さ:40インチE
- 重量:378g
- スイングウェイト:D3
- 振動数:311cpm
- 換算フレックス:X
- 番手:#4UT
- ロフト:22度
- ヘッド重量:234g
- シャフト:NS Modus3 ハイブリッド GOST .370
- フレックス:S
- Tipカット:0.25インチ
- シャフト装着重量:88g
- グリップ:イオミック
- グリップ重量:48g
- 長さ:40インチC
- 重量:372g
- スイングウェイト:D2
- 振動数:309cpm
- 換算フレックス:X
GOST .370/Tour S
おまけにTour Sフレックスを装着したクラブのスペックは下記の通りです。
SとTourSとの差にもご注目ください。
- 番手:#4UT
- ロフト:21度
- ヘッド重量:238g
- シャフト:NS Modus3 ハイブリッド GOST .370
- フレックス:Tour S
- Tipカット:0.25インチ
- シャフト装着重量:87g
- グリップ:イオミック
- グリップ重量:48g
- 長さ:39.5インチC
- 重量:374g
- スイングウェイト:D1
- 振動数:333cpm
- 換算フレックス:XX
※測定値は当店の測定器・測定方法によるものです。
取り付けるヘッドや装着方法、測定器や測定方法の違いにより差異がございます。
リシャフト時の注意点
ハイブリッドと名前の通り、フェアウェイウッドとアイアンの間のクラブ。
そのため、異なるヘッドの形状やネックの径があります。
- .335(8.5mm)あまり多くない
- .350(9.0mm)
- .370(9.4mm)
ネックの径が.350Tip(9.0mm径)のヘッドにGOST .370/S(9.4mm)を取り付ける際には、ネック穴の拡張加工が必要な場合があります。
ネックの径が.335Tip(8.5mm径)のヘッドに、GOST .350/S(9.0mm)を取り付ける際にも、同じくネック穴の拡張加工が必要です。
ノギス等で元々のシャフトやネック内径を測定して把握しておくことが必要です。
分からない場合や判断が付かない場合は、ご相談ください。
ネック内径の拡張も承っておりますので、接着タイプであれば特殊な場合を除き当店では取り付け可能です。
※可変スリーブタイプは、ほとんどのスリーブがアルミ製のため、強度を考えネック穴の拡張加工を行なっておりません。
モデルによっては、.350Tipと.370Tipのスリーブがメーカーから販売されていますので、拡張ではなくサイズに合ったスリーブを使用いたします。
先ほどは、ネックの穴に対してシャフトTip径が細い場合でしたが、
反対にネックの径が.370Tip(9.4mm径)のモデルに、GOST .350/S(9.0mm径)を取り付ける場合は、シャフトの先端に太さのギャップを埋める専用のチューブを使用して装着します。
まとめます。
NS Modus3 HYBRID GOST(モーダス3 ハイブリッド ゴースト)シャフトには、
- ウッド型のユーティリティに入れるように考えられているGOST .350/S
- UTI(アイアン型のユーティリティ)に入れることを考えられているGOST .370/S
の2種類が存在する。
見分け方は、Tip(先端)径の違いで見分けられるが、ロゴプリント部分にフレックスと共に記載されている。
手元側の剛性設計は同じ。
GOST .370/Sの方が先端が太くて硬い。
この違いを活かして、
- 左へ行きやすい
- 打ち出しも高くスピン量も多い
これらの場合は、GOST .370/Sを選ぶ。
反対に、もう少しつかまえたいや、弾道が低く上がりにくい場合は、GOST .350/Sを選択するという選び方もありです。
中古クラブ等で予め取り付けされているクラブを選ぶ際は、反対を選んでしまわない様に注意しましょう。
剛性設計から相性が良いのは?
当店の分類、運動タイプではType-Aは.350が、Type-Bは.0370をオススメすることが多いです。
GOST(ゴースト)はModus(モーダス)のハイブリッド用シャフトですが、
アイアンに下記を使用されている方には、非推奨です。
- Modus 120
- Modus 125
下記のシャフトとは相性良好と考えます。
- Modus 105
- Modus 110
- Modus 130
Modus3 Tour 105を使用されている方は、使用する番手によっては重量のバランスを見てから選んでください。
標準的な長さで装着した場合、シャフトの装着重量が85g以上あります。
硬度もしっかりしていますので、ある程度のスイングスピードが必要なシャフトです。
- Modus 115に関してはフレックスよって推奨します。
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〒731-0201
広島市安佐北区大林3丁目14-22-1F
今日の注目アイテム
話題だったカーボンフェースのドライバーも、試しやすい価格になってきましたね。
シャフトもヘッドもカーボンを含めて複合素材を適材適所で使用していく流れが、一層強くなりそうです。
他社もこれから様々なカーボンシートをヘッドに使用してきそうです。
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コメント
sim2maxレスキュー #3にNS モーダス3 ハイブリッドシャフトを付けたいのですが、370と350どちらを選べば良いでしょうか?
ご質問ありがとうございます。
テーラーメイド Sim MAXレスキューは、ネック内のサイズだけで選ぶのであれば.370が適合すると思います。
ヘッド個別のTip径を把握しておりませんので、お手元のクラブを測定いただくのが確実です。
GOST(ゴースト)はModus(モーダス)のハイブリッド用シャフトですが、
非推奨
Modus 120
Modus 125
推奨
Modus 105
Modus 110
Modus 130
とおります。
一方で、Modus 125 Modus 105 はシャフト特性は同型であるとメーカーHPに記載があります。
どうして、125は非推奨で、105は推奨なのか、理由を教えて頂けると嬉しいです。
よろしくお願いします。
コメントいただき、ありがとうございます。
メーカーさんが、Modus 125・Modus 105を同型と表現している意図はハッキリは分かりません。
1本ずつシャフトの部分剛性を測定した結果、他のModusシリーズと同じように、両者は個性が違うと捉えています。
当店では、剛性の設計を手元側から見ていきます。
Modus125とGOSTは、測定したグラフを重ねたところ、手元の設計は明らかに異なり曲線は一致しませんでした。
手元の剛性は反対の性格であると見ています。
お客様に試打いただいた結果も、繋がりに違和感を持たれるケースが多いため非推奨としております。
Modus105とGOSTでは、グラフが全長に渡って概ね重なり曲線が一致します。
また、お客様に試打いただいた結果から推奨としております。
手元以外のグラブは、GOST.370の方が特に設計は近いですので、この部分を言われているのかも知れません。
「手元」という位置もメーカーや店舗によって異なります。
メーカーの資料に掲載された手元と、当店で測定している手元の位置が異なる可能は十分に考えられます。
当店では、アイアンのシャフトは先端から約77cmの位置を
ユーティリティは先端から約89cmの位置を手元として測定しております。
同じように動くシャフトかどうかとしては、当店では非推奨ですが、ユーティリティとアイアンを同じイメージで使用される方ばかりではありません。
「アイアンはダウンブローに、ユーティリティはレベルブローに入れる」など、目的や使用方法が異なれば、必要なスペックは変わると考えております。
シャフトを選ばれる際や、ご使用中に感じた疑問の解決等に少しでも参考になれば幸いです。