原因は錯覚?パターの長さで損する人、得する人。
パターの長さで、錯覚が起こる
広島市安佐北区のゴルフスタジオ、スルーザグリーンです。
今日はこの時期に見直しておきたいパターの長さについてのレポートです。
- 「1.5m~2mぐらいの入れ頃ショートパットが、ことごとく入らない。」
そんな日もあります。
しかし、切れていかないラインで、かつ、自分での思った通りのラインに打ち出せているのに入らないことが多くある場合。
パターを、特に長さを見直す必要があるかもしれません。
これは先日スタジオで問題のマイパターを打っていただいたときの写真です。
パターはスコッティキャメロン セレクトのM2(今はMALLET2に名前が変わっています)34インチ。
問題は、色々あるのですが分かるでしょうか?
- まず、かなりヒールに構えられています。
ご自身ではヘッドのフランジ部分にある特徴的な十字のサイトラインに、ボールのセンターが重なって見えています。
- そして、2m先にあるカップに対してかなり右を向いている状態です。
- 更に、テイクバックはラインからアウト側(外)に外れカットしてパッティングしている状態です。
- アドレスの向き・フェース向き・ストロークの向き・打点がすべてライン通りに転がせない状態になっていました。
スタジオでは、上の画像の左の方に移っていますが、2色に分かれたキャスコさんのKILA LINEを使ってパッティングの練習を行っています。
が、「ラインの入ったボールは打ち難い!」との事で、この時は通常のボールを打っていただきました。
理由は明白です。
全てがラインに向いていないので、ボールを後方から見た最も正しいラインが、アドレスすると正しく見えないため信じられないという事です。
黄色のラインが、アドレス時の目の真下
赤のラインが、地面との垂線とフェースの中心
青いラインが、シャフト軸の延長線
ピンクのラインが、アドレス時のライ角です。
今回のパッティングの問題点
アドレスの向き:
- パターの長さが長かったため、ボールからかなり離れて立たなければならない。
- 実際に打つボールのラインとアドレス時の眼球(アイライン)の位置が一致していない。
そのため、目からはカップが斜めに見えるためそれに釣られて右を向いてしまう。
パッティングする距離が短くなればなるほど、打つべきラインと見ているラインとの角度差が大きくなるため、まっすぐに立てなくなる。
フェースの向き:
- パター長さが長かったため、ボールから離れて立つことで、ライ角がアップライトになってしまった。
そのためスクエアに構えて打つとフェースが左を向いてインパクトを迎えてしまうため、事前に開いて構えている。
- ヒール寄りに当たることもあり、アドレスは右を向いているものの打球は引っ掛かる。
「右向いて、開いて、ヒールで打って、、、引っ掛ける」という、悩ましい状態になり混乱を生じてしまう。
ストロークの向き:
- パターの長さが長かったため、インサイドに僅かでもテイクバックするとソールが地面に接地してしまう。
- ダフルのを恐れてアウトサイド(外側)にヘッドが上がってしまう。
- グリップもパターを吊る形で握ることが出来ないため、尚更アウト方向にヘッドが上がってしまう。
打点:
- アドレスでかなりヒール寄りに構えても、自分からは真ん中に構えているように見える。
- アドレスの再現性を高くストロークできると、そのままヒールでインパクトを迎えてしまう。
- アウトサイドにヘッドが上がりカットにパッティングするため、今度はトゥにもヒットする。
奇跡的にこの両者が釣り合うと、センターでボールをとらえることが出来るが、、、
- 向いている方向が違うため打球感は良いものの、カップインしない。
パターが長すぎると、良いことが無いですね。
今回ヘッドのタイプが、使用者のタイプと相性の良いパターだったこともあり、加工としては、34インチ⇒31.5インチにシャフトカットです。
パターでいまだにスイングバランスを言われる方がおられますが、
それ以外の問題が大きいこともありますが、スイングウェイト(バランス)は関係しです。
しかも、この方は重たいヘッドが合わないタイプ。軽く感じて良いんです。
さて、どうなったかというと、
- あれだけ嫌がっておられたライン入りのボールを、率先して合わせて置かれてキレイに転がるようになりました。
- ポコポコとスタジオの2m距離が入るようになり、
- ご本人も「ストロークしやすくなった。」とのこと。
- 調整後のラウンドで、パット数が29パットに改善。なんとベストスコアを更新!
ちょっと上手くいきすぎですね。
人の身体は1インチ刻みではありませんし、身長や手の長さに一定量比例します。
が、それだけで決められないので、自分のパターは自分に合った長さにしておきたいものです。
スタジオでは、それぞれの運動タイプに合わせたアドレスをお勧めしております。
- 腕は五角形にするのか?三角形か?
- 締めるのは、ヒジなのか?脇なのか?
同じ身長や手の長さでも、優に2インチは運動タイプの違いで合う長さが異なります。
是非、マイパターをご持参ください。
ゴルフパフォーマンス スタジオ
THROUGH THE GREEN(スルーザグリーン)
〒731-0201
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