M2とTourAD HY-85
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広島市安佐北区のゴルフスタジオ スルーザグリーンです。

先日、工房で行ったテーラーメイドM2ユーティリティーのリシャフトで、気が付いたM2の特殊性についてレポートいたします。
今回はモーダス3 120/XからTour AD HY-85/XにU3とU4をリシャフト。
ご要望は、「少し軽く振りぬけるようにしたい。」
リシャフト前のスペックは以下の通りです。

番手 ヘッド重量 長さ 総重量 振り抵抗 振動数 スイングウェイト
モーダス3 120/X #3UT  232g  39.75inch  399g  2770  303cpm  D3
#4UT  237  39.25inch  405g  2749  307cpm  D3
#7I  –  37inch  443g  2687  342cpm  D2

実際の数値も、振って感じておられるように、#7アイアンよりもユーティリティーの方が振った際の抵抗値が大きく、振り遅れないようにするためには、アイアンよりしっかり振る必要があるという結果になりました。
さて、少し話はそれますが、ユーティリティーにスチールシャフトを使われている方へ。
アイアンと同じスチールをそのまま装着して、旧態然としたスイングウェイト(バランス)をアイアンと同じにしてしまった場合、シャフトがコンスタントウェイトで設計されているため、装着されている状態でのシャフトの重量が、アイアンに装着されているシャフトの重量よりも重たくなってしまいます。
それは何故かというと、

コンスタントウェイトのスチールシャフトは、長い#2I用のシャフトと短いウェッジ用のシャフトが、同じ重量になるように設計されてシャフトです。
今回のM2のユーティリティーもそうですが、アイアンよりもネックが短いため、シャフトが使用される長さが長くなります。
また、仮に#5Iが37.75インチだったとして、#3UTが40.5インチだった場合、アイアン用のスチールシャフトで代替用意されている最長のもので、#2I用。
上記のアイアンの流れで想定されている長さは、39.25クラブでシャフトが同じ重量になるように設計されています。
しかし、実際は#3UTは40.5インチほど長さがあり、2番手分長いシャフトが必要ですが、0番アイアン用のシャフトは皆無です。
そのため、#2I用か#3I用のシャフトがユーティリティーに使用されます。
そのため、アイアンと同じシャフトでセレクトしてしまうと、スイング時に発生する抵抗値は振りにくいロングアイアンよりも更に重たくなってしまいます。
20170610-012721.jpg
仕上がりは以下の様になっています。

番手 ヘッド重量 長さ 総重量 振り抵抗 振動数 スイングウェイト
モーダス3 120/X #3UT  232g  39.25inch  399g  2770  303cpm  D3
TourAD HY-85/X #3UT  232g  40inch  373g  2687  304cpm  C9
#7I  –  37inch  443g  2687  342cpm  D2

基準として、現在使用されているアイアンの中間#7Iの振り抵抗に数値を近付けました。
グリップもタイプに合った下巻きを施し、太目に仕上がっています。
いつもの通りですが、クラブ種別やシャフト・グリップが変わるとあまり役に立たないスイングバランスは無視です。
結果:
これまで「しっかり振る」という感覚だったユーティリティーは、距離を合わせてリズムよく振り切れるようになりました。
飛距離は、「ちょっと飛びすぎ!他の人のドライバーを超えるくらい。」との事。
さて、ここから本題のテーラーメイドM2の秘密について。

テーラーメイドM2ユーティリティーのショートネック

テーラーメイドM2ユーティリティーのショートネック

M2のユーティリティーは、画像の様にネックの肉抜きを行い、ネックが軽量化されていることが知られています。
それに加え、ネックがかなり短い。
ネック内のシャフト装着部分の長さも23mm程と、影響を受けているほどです。
名前を「フールテッドホーゼル」flutedは縦溝のあるという意味のようです。

テーラーメイドM2ユーティリティーのネックの肉厚

テーラーメイドM2ユーティリティーのネックの肉厚

ネックのホーゼル方向からの画像で分かるように、ネックの肉厚が恐ろしく薄い作りになっています。
外側をさらに肉抜きされているので、ネックの肉厚は本当に薄い。
確かに、僅かにネック部分の重量を減らしただけでは、ヘッドの重量がそれなりにあるユーチェィリティーでは、重心位置が変化するほどの効果が得にくいです。
「ここまでやるのか!」という驚きを隠せないほどの薄さになっています。
最低限の強度は確保されているのだと思いますが、ツアーなどでネックから折れたりしないのかと心配になる薄さです。
今回は、モーダス3 120/Xからのリシャフトでしたが、シャフトのTipにアルミのスリーブが取り付けされていました。
そのスリーブがネックよりも2mm程長く、ソケットの中に届いている状態でした。
この辺も、シャフトの打ち込みが浅いことで、組み立ての精度が下がってしまうことを予防するのと、ネック強度の補強をしているのかも知れません。
今回ネックに注目することで、テーラーメイドの技術力に改めて気付くことが出来ました。
ただ、流行りのシャフトを装着するのではなく、プレイヤーに合いヘッドとの相性にも適った組み合わせにすることで、クラブに合わせてスイングするのでは無く、シンプルに信用できるクラブにする事が出来ます。

ゴルフパフォーマンス スタジオ
THROUGH THE GREEN(スルーザグリーン)
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